パラドックスガール
6.ぜんぶあげるから(サイド玲央)
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■ ぜんぶあげるから
手をのばして触れられる距離にいて。
放課後、一階階段裏にて。
「香坂君っ、好きです!」
校内でも人気のある女子生徒が、うつ向きながらそう言った。
言われた相手、僕。
「一年の時からずっと見てたの…笑顔が素敵な人だなぁって」
顔を赤らめて話す、えっと…木下さんだっけ?
長いサラサラの黒髪に清楚という言葉が似合いそうな、そんな彼女。
確か、クラスの男子が「可愛い」とか「高嶺の花」とか言ってたっけ。
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■ ぜんぶあげるから
手をのばして触れられる距離にいて。
放課後、一階階段裏にて。
「香坂君っ、好きです!」
校内でも人気のある女子生徒が、うつ向きながらそう言った。
言われた相手、僕。
「一年の時からずっと見てたの…笑顔が素敵な人だなぁって」
顔を赤らめて話す、えっと…木下さんだっけ?
長いサラサラの黒髪に清楚という言葉が似合いそうな、そんな彼女。
確か、クラスの男子が「可愛い」とか「高嶺の花」とか言ってたっけ。
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