パラドックスガール
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確かにお兄ちゃんは妹のあたしから見ても美しいけど、それはあいつの中身を知らないから言える言葉だ。
「へぇーお兄さんはちゃんと笑うんだ。
茗子はいっつも顔に貼り付けたみたいに作り笑顔なのにね。
茗子もさ、元々美人なんだからさ、ちゃんと笑えば素敵だと思うんだけど…ってこら、皺寄せないの。」
凛子がこちらに卵焼きを突き刺したままのフォークを向けて語っている間、あたしは凛子の言葉に、知らず知らずのうちに眉間に皺を寄せていたらしい。
凛子がそれを人差し指でぐいぐいと伸ばしてくれる。結構痛い。
あたしは「ありがと。」と言って、でもまた眉間に皺を寄せる。
「無表情も作り笑いも全部お兄ちゃんのせいだし。もう直りませーん。」
投げやりにそう言って、あたしはタコさんウインナーにフォークをぶっ刺した。
「茗子、なんか酷い感じがするよ、それ。」
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確かにお兄ちゃんは妹のあたしから見ても美しいけど、それはあいつの中身を知らないから言える言葉だ。
「へぇーお兄さんはちゃんと笑うんだ。
茗子はいっつも顔に貼り付けたみたいに作り笑顔なのにね。
茗子もさ、元々美人なんだからさ、ちゃんと笑えば素敵だと思うんだけど…ってこら、皺寄せないの。」
凛子がこちらに卵焼きを突き刺したままのフォークを向けて語っている間、あたしは凛子の言葉に、知らず知らずのうちに眉間に皺を寄せていたらしい。
凛子がそれを人差し指でぐいぐいと伸ばしてくれる。結構痛い。
あたしは「ありがと。」と言って、でもまた眉間に皺を寄せる。
「無表情も作り笑いも全部お兄ちゃんのせいだし。もう直りませーん。」
投げやりにそう言って、あたしはタコさんウインナーにフォークをぶっ刺した。
「茗子、なんか酷い感じがするよ、それ。」
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