カテキョにぞっこん!
私が問題を解いてる間、陽サマは机の上に並べてある小物や、マンガの本を見ているっぽかった。
実はそれらの小物にまぎれて、ちょっと可愛く撮れた私の写真なんかも並べてある。
私はどちらかと言えば、普段から女の子らしくもないし、髪も短くて、見た目もたいしたことはない。
だから、少しでも陽サマに可愛く見られるきっかけが欲しいと思ったんだけど……
なにげに横目で陽サマの視線の流れを見ていても、私の写真の所は完璧に素通りだった(汗)
陽サマから見れば、私なんてただのガキだもんね……
ん?でもいくつ歳離れてるんだろ
そんなことを考えたら、
問題を解く私の手がふと止まった。
それに素早く反応して、陽サマが私の手もとの問題を覗き込む。
……ち、近い!
エアコンの風にあおられて、陽サマの髪の香りがふんわり漂ってきた。
男の人なのに、いい匂い……
「わかりませんか」
「え……いえっ!」
かなりの至近距離で陽サマの声を聞いた私は、半端じゃないくらい動揺した。