カテキョにぞっこん!
かなりのハイテンションで問題をこなしていく私。
だって陽サマと外を歩くんだもん!
周りから見たら、カップルだとか思われちゃうのかなぁ~
仲の良い学校の友達が、どうか偶然すれ違いますようにと心のどこかで願ってしまう。
羨ましい目で見られるっていうのは、たぶん気分がいいと思うのだ。
問題は奇跡的にスラスラ解けた。
外に出ると、たしかに風は心地良いけどやっぱり暑い(汗)
隣を見れば、なんとも気持ち良さそうな陽サマの横顔。
相変わらずカッコイイ。
「たしか坂を少し上ると、木陰の多い公園があったはずです」
「はい、あります!」
そう言うと、私のスピードなんて関係なく一人で坂道を行く陽サマ。
必死に距離が広がらないよう
ついていく私。
偶然友達が通っても、こんなに間があいてたら他人だ。
日差しが暑い……
「由利さんは僕に聞きたいことがあるようですし、僕も由利さんのことで知りたいことがいろいろあります」
「は……い……」
は、早い……(汗)
すでに私に見えているのは、
ずっと地面だ。
もう陽サマの
背中を見上げる力も危うい。
でもっ!陽サマが知りたい私のことって何!彼氏はいますか、とか聞かれたらどうすんの!いないって言うのも恥ずかしいよね。でもいるって言っちゃうのも……
「由利さんの目指す方向で、問題も合わせていきたいと思いますから」
「は……、あぁ、はい…ハァハァ」
そっちか。
一気に体力がなくなった気がした。
坂の上の公園なんて、小学生時代のラジオ体操以来だよ。
うう~っ……
もう疲れたよぉ~……お、お?
灰色だった視界に、見覚えのあるシューズ。
ゆっくり見上げれば……
「早かったですか」
私を見下ろす陽サマの顔!
わわっ!わぁ~っ!!
た、たぶん今、
初めて陽サマと目が合いましたぁ