カテキョにぞっこん!
「こんにちわ。その顔だと……合格しましたね。返しに来たはいいけど、落ちていたらどうしようかと悩みました。
おめでとうございます」
メガネの奥の真面目な瞳。
「先生ぜんっぜん変わってない!
堅いまんま!」
相変わらずそんなことでまじめに悩むんだから!
でも久しぶりに見ても、やっぱりドキドキしちゃう。
きっと発表の日だからって、ちゃんとした格好をと思ったんでしょ?
「ネクタイ、カッコイイ!」
「……ありがとうございます」
「ちょっと……この人が陽サマ?すんごいカッコイイじゃん!」
陽サマを、
上へ下へと覗き込む香奈。
「香奈、先生に失礼だよ」
「由利さん、もう先生じゃありませんから。陽でいいです」
へっ!?
そんなすごいことを、平然と言ってのけちゃう陽サマ。
じゃなくて、陽……?
「ええっ!ええーーーっ!」
またまた心臓の音が跳ね上がり、ドキドキしまくりの私。
照れるなんてレベルじゃ
ないんだからねっ!
なんでそうやって……
う~ん……よし!
「もういい!あきらめた!」
「えっ?何が?」
私の言葉に目を丸くする香奈と陽。
どうせこの先も、私のときめきとドキドキは止まらないんだから。
行けるとこまで
行くしかないじゃん!