カテキョにぞっこん!
「星南大学1年の畑倉陽です。しばらくの間よろしくおねがいします」
手もとの書類から目線を上げないまま、柔らかい静かな声で素っ気なく話す。
でも!
そんな態度がまた素敵に見えてしまうのは、大人の魅力なの?
なんていうか……
陽サマって感じ。きゅん!
母と陽サマが話をしている間も、その内容は全く私の耳に入らず。
ただひたすらに、大学に通う陽サマの姿を想像したりしていた。
とんなふうに勉強してるのかな
友達とは、どんな話をするのかな
彼女とか
やっぱりいるんだろうなぁ……
視線を落としたままの陽サマの表情を、私はいつまでも見つめていた。