カテキョにぞっこん!
「本当に出来が良くないので……
先生には御迷惑をお掛けしてしまうと思うんですよぉ。……って
ちょっと由利!
ポカンと口を開くのはやめなさい」
いや……それは無理だよ。
学校では、真っ黒頭のガキのような男子しか見ていないんだもん。
そんな私が、こんなイケメン兄さんを前に、普通でいられるわけがないんだから。
私は、思い出したように自分の髪型を手探りでチェックした。
短かくて、
ちょっとクセっ毛が入っている髪。
日に焼けて、毛先が傷んで……
もう少し大人っぽい、ロングヘアだったら良かったなぁ……
私は小さく溜め息をついた。