家族の時間
あかりは樹里亜の家で紅茶を飲んだ。
「少し落ち着いた?」
淳美があかりに聞いた。
「すいません、取り乱しちゃって…。」
あかりは少し落ち着いたようだった。
「あの女の事を和宏が言ったから…。私、取り乱しちゃって。」
「あかり、和宏にあの女のことちゃんと話してなかったのか?」
翔があかりに聞いた。
「翔が和宏に言ったと思った。」
「言うわけないだろ、あの女の事。」
「ちょっと待って。」
樹里亜がとめた。
「あの女って、誰?私や淳美や沙織ちゃんにわかるように言って。」
樹里亜の質問に翔もあかりも黙ってしまう。
あの女…。
あかりが嫌いな女の事だけは3人にもわかった。
「ん、じゃあ〜渉に聞くわ。渉は家?」
樹里亜は翔に聞いた。
「兄貴は今日は遅番って言ってたから、病院にいると思う。」
「お兄ちゃんの携帯に電話しても大丈夫かしら?」
樹里亜は渉の弟と妹である二人に聞いた。
二人は頷いた。
樹里亜は渉の携帯の番号を押した。
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