家族の時間
空港は人で溢れていた。
渉は五十嵐先生の息子で新人の知成(ともなり)と康成(やすなり)と一緒に立っていた。
「七恵さ〜ん!」
康成が七恵に手を振った。
七恵は小さな子供を連れてゲートを出てきた。
「渉さん、あなたも私を迎えに来てくれたの?」
「違う!!俺は研修から帰ってくる弟達とリトルリーグの遠征から帰ってくる弟達を迎えにきた。」
渉はゲートを見つめた。
「あかりと沙織ちゃんと愛美(まなみ)ちゃんが楽しみにしてたぞ。」
安川(やすかわ)愛美はあかり達の友達で、結婚して子供が一人いる。
「愛美は、去年結婚したのよね。」
「渉あんちゃん!!」
光と吾郎が叫んだ。
渉がこえのするほうを見た。
衛と啓悟と一緒に光と吾郎が立っていた。
4人は渉の所に来た。
「七恵、知成、康成、紹介するよ。右から弟の衛、光、いとこの吾郎、啓悟だ。」
4人は頭を下げた。
「衛、啓悟、光、吾郎、右が康成君、左が知成君、五十嵐先生の息子さん、それから…。」
渉が躊躇していると、
「私は、青山(あおやま)七恵。あかりの友達よ。子供の名前は、孝文(たかふみ)と博美(ひろみ)よ。」
七恵がしゃべった。
その言葉に渉は七恵を見つめた。
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