家族の時間

５月２５日

健太は朝早く､ある場所に向かった｡
そこは､和宏の妹､宏美(ひろみ)が眠る場所だった｡
今日は､宏美の誕生日だった｡
和宏の両親の他､和宏と弟の昌宏(まさひろ)がいた｡
｢川村さん…｡｣
和宏の父が健太を見つけた｡
健太は頭を下げた｡
そして健太は和宏の家族に近くに寄ってきた｡
｢もう､潮時だと思います｡黙って､あかりと和宏君が結婚するのは､反対します｡｣
健太の言葉に和宏はショックだった｡
｢和宏君､黙っていたけど､七恵ちゃんはもう帰国している｡あかりや沙織ちゃんには黙っているが､翔や拓海君は知っている｡｣
｢約束を破ったんですか?｣
昌宏が健太にくってかかった｡
｢私は､これで良かったと思います｡｣
健太は昌宏の手を離した｡
｢和宏君､昌宏君､二人はいったい何がしたい?｣
健太の言葉に二人が固まった｡
｢いったい、何がしたい…か｡｣
和宏がつぶやいた｡