家族の時間
和宏の父の言葉に、あかり達、事実を知らなかった人達に衝撃が走った。
「ど…、どうしておしえてくれなかったの?」
あかりが和宏を叩いた。
「あかり、ちょっとまってくれ!」
和宏があかりの手を掴んだ。
「僕も知らなかった。」
和宏の言葉にあかりは和宏の父を見た。
「おじさん、どういう事ですか?」
沙織が聞いた。
「仕事と宏美の看病に疲れていたんだ。…一夜の過ちだったんだ。」
「おやじ、何考えてたんだよ!!」
昌宏が立ち上がって父のもとに行った。
「母さんと宏美の事考えたかよ!!」
昌宏がくってかかった。
「昌宏、お母さんがお父さんに何もしてあげなかったからなの。お母さんが悪いの。」
母の言葉に昌宏は立ち尽くした。
「なぜ、母さんは僕達におしえてくれなかったの?」
和宏が両親を見た。
和宏の後ろから、あかり、沙織、愛美がふたりを見つめた。
七恵は顔を下げたままだった。
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