家族の時間
夜、健太と麻子が二人でお茶を飲んでいた。
「お父さん、お母さん。」
あかりが部屋に入ってきた。
「どうしたんだ?」
健太はあかりに聞いた。
「今日は、和宏と七恵のために、ありがとう。」
「あかり、私達はあなたの幸せを願ってるわ。」
麻子はあかりに言った。
「七恵は、さっそくあした、子ども達を和宏のご両親に会わせるって言ってたわ。」
「よかったなぁ。」
健太が言った。
「本当に、よかったと思うの。」
あかりは微笑んだ。
「まだ、わだかまりはあるけど大丈夫よ。」
あかりには自信があった。
「今日は、本当にありがとう。…おやすみなさい。」
あかりは二階に上がっていった。
「あれ?あかりいたんじやぁないの?」
翔がお風呂から出てきた。
「二階に上がったわよ。」
麻子が言った。
「和宏が帰る時に、今日来てよかったと言ってたよ。」
「話してよかったんだなぁ。」
健太がしみじみ言った。
翔が冷蔵庫からお茶を出した。
「昌宏は納得してないけど、少しずつおじさんがその時の気持ちを話すそうだ。」
翔が椅子に腰掛けた。
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