家族の時間

麻子と渉は、あかりの着ていたウェディングドレスを思い出していた。
麻子が健太と結婚式をあげる時に着ていたものだった。
真田が思い出したおかげであかりは麻子のウェディングドレスを着て結婚式に出た。
｢残しておいてよかったね。｣
渉が麻子に言った。
｢あのドレス、あかりと一緒に選んだの。｣
麻子はドレスを選ぶ時のぎこちない自分とあかりを思い出していた。
｢あかりが着てくれて、ドレスを選んだかいがあったわ。｣
｢そうだね、よかったね!!｣
渉が笑いながら言った。