家族の時間
職員室から出てきた麻子を見つけて、志穂と香苗が駆け寄った。
「二人とも大丈夫よ。」
志穂と香苗は安心した。
「香苗ちゃんお母さんは?」
過保護な母親なのに香苗のそばにいない。
「帰りました。昨日、家族で話し合ってあまり干渉しない事になったの。…でも、凄い心配してると思うの。」
〜母親だから、それは香苗もわかってるみたいだ。
「でも、私ばかりだと弟達がかわいそうだから。」
香苗には、弟と妹がいる。
母親が香苗の事ばかりすれば、それだけ弟と妹にしわ寄せがいく。
「ケーキでも食べに行こうか?」
麻子は、校舎をでて二人を拓海のケーキ屋につれて行った。
「どこへ行くんですか?」
香苗は麻子に聞いた。
「ひと駅向こうに、おいしいケーキ屋さんがあるの翔の同級生がやってるの。」
麻子は駅につくと、3人の切符を買った。
「ありがとうございます。」
香苗は麻子にお礼を言った。
「楽しみ〜」
志穂は笑顔で香苗の横を歩いた。
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