家族の時間
志穂の学校から麻子が帰って来た時、家にはタキとあゆみと衛と啓悟がいた。
「真穂から連絡ありました?」
麻子はタキに聞いた。
「連絡はないですよ。真穂は何してるのかしら。」
タキは時計を見た。
もう、5時を過ぎていた。
「駄目だったんだ、姉ちゃん帰りにくいんだよ。」
啓悟が、桃次郎と梨次郎を交互に撫でながら言った。
「啓悟、ちょっと携帯に連絡して。」
「おばさん、姉ちゃんは大人なんだから大丈夫だよ。」
「啓悟!」
麻子が叫んだ。
「はい!」
啓悟と桃次郎と梨次郎がピッとした。
啓悟は真穂の携帯に連絡した。
しかし、コールするだけで真穂はでない。
「真穂ちゃん、大丈夫かなあ?」
あゆみもそしてあゆみの隣にいた栗太郎も心配していた。
麻子は、健太に連絡をした。
「ごめんなさい、真穂から連絡がないの。」
麻子の声に健太は時計を見た。
「6時になっても連絡がなければ、渉と翔とあかりと健に連絡しなさい。」
「わかったわ。」
麻子は、電話をおいた。
「麻子さん、落ち着いて。」
タキの声に麻子は椅子に腰を下ろした。
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