家族の時間
2月7日
1月30日に高校入試を終えた志穂は、今日、合格発表の日だった。
朝から、真穂と啓悟が落ち着きがなく、反対に志穂は落ち着いていた。
「落ち着いて。」
麻子がコーヒーの入ったマグカップをテーブルに置いた。
「試験を受けた本人は落ち着いているのに、うけてない二人があわててる。」
渉が朝ご飯を食べながら言った。
「渉あんちゃんだって、衛の時はおじさんとおばさんと3人でうろうろしてたよ。」
真穂は渉を指差した。
「渉、言われちゃったね。お父さんは昨日から心配で落ち着いてないわよ。」
麻子は、自室でウロウロしてる健太の事を言った。
「渉、今日は仕事は早く終わる?」
タキが聞いた。
「おばあちゃん、大丈夫だよ。翔を拾って帰るよ。」
渉がお茶碗をシンクに入れた。
「真穂と啓悟は今日はどうするの?」
麻子の質問に二人は一緒に答えた。
「アルバイト。」
「早く帰りなさいよ。」
麻子の言葉に二人は
「は〜い。」
と大きな声で返事をした。
真穂は、鞠子と二人で健太の結婚式場でウエディングプランナーの助手をしている。
啓悟は衛と二人で近くのコンビニで働いている。
「今日は、楽しみ。」
麻子はウキウキしていた。
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