家族の時間
光はあゆみをタクシーの中に待たせて病院の受付に行った。
「すいません、石橋渉を呼んでもらえますか?」
受付の人はすぐに呼び出してくれた。
しばらくすると、渉は由美子と二人で出てきた。
「光、あゆみは?」
「タクシーの中にいるよ。運転手さんが信用しないから。」
渉はタクシーのところに行った。
「すいません、何円ですか?」
渉はお金を支払いあゆみをおろした。
「由美子ちゃん。」
「あゆみちゃん。」
二人は手をつないで病院の中に入った。
「あゆみ、ちょっと待ちなさい。」
渉の声にあゆみと由美子は振り返った。
「光にも言っておく。なんで病院に俺と由美子ちゃんがいるか。」
渉は光とあゆみに隠すつもりはなかった。
「江梨子おばさんが、亡くなったんだ。そして、真吾兄ちゃんが今、手術が終わって寝てる。」
二人は頷いた。
「父さんと母さんがくるまで一緒に待とう。」
渉の言葉に3人が頷いた。
あかりに連絡しないと…
渉は急に思い公衆電話のところに4人で行った。
あかりの携帯の番号を押した。
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