家族の時間
隆文の父親が院長の病院に真吾が入院した。
あかりと健が病室にきた。
「救急車の後ろを走る事は、二度とないな。」
健が運転してあかりと一緒にきた。
「お父さん、さっきお母さんから連絡があったよ。卒業式、2つ完了だって。」
「そうか。」
健太は隆文の横に立っていた。
「衛と啓悟の卒業式ですか?」
隆文が聞いてきた。
「そう、高校の卒業式。あと美奈子に志穂に光に吾郎に由美子にあゆみ。後、高校卒業まで私も頑張って仕事しないと。」
「父さんは、あかり姉ちゃんが結婚するからちょっとショックなんだよ。」
健の言葉に健太は睨みつけた。
「あかりちゃん、結婚おめでとう。亡くなった母さんも言わなきゃって言ってた。」
真吾がベッドからあかりに言った。
「ありがとう。でも、お父さんは嫌なの。」
あかりは健太を指差しながら言った。
健太は窓から外を見た。
「俺の父さんも姉貴が結婚するときに、最後まで賛成しなかったよ。」
隆文が笑いながら言った。
「父親はこんな感じだよ。」
隆文はあかりに言った。
あかりは健太をみながら頷いた。
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