家族の時間

翔のお店につくと沙織があかりとお店にいた｡
麻子が挨拶したあと沙織に言った｡
｢沙織ちゃん､今日はありがとう｡志穂がいるから心配ないんだけど､志穂本人がちょっと不安定だったから…｣
｢学校で何かあったんですか?｣
沙織が聞いた｡
｢分からない､志穂もしゃべらないからね｡｣
麻子が心配そうな顔をした｡
｢母さん､沙織ちゃん久しぶり｡｣
渉が隣の拓海のお店からケーキをもらってきた｡
｢沙織ちゃんは今日のお礼に夕食にきて頂戴｡｣
麻子は沙織に言った｡
｢いいんですか?｣
｢沙織ちゃん､遠慮しなくていいよ｡｣
渉は遠慮する沙織に言った｡
渉は麻子の隣に立った｡
｢すいません…｣
お店の扉がが開き､女性が一人､入ってきた｡
｢お寿司を注文した渡辺ですが…｣
｢できてますよ｡｣
環がお寿司を持ってでてきた｡
｢あの〜｣
その女性が渉の方を向いた｡
｢五十嵐動物病院の石橋先生ですよね?｣
女性の言葉に渉は頷いた｡
｢先日､健君と一緒に行った渡辺葵(わたなべあおい)です｡｣
｢あ､あのうさぎ元気になったよ｡｣
｢そうですか､明日取りに行きます｡｣
葵はお勘定をすませて出て行った｡
｢渉､彼女は健の何?｣
あかりが渉に聞いてきた｡