家族の時間
あかりの言葉に渉は戸惑った。
「渉。」
麻子も返事を求めていた。
渉は困ってしまった。
「ゴホッ。」
「咳こまないで。」
あかりが言った。
「兄貴、問い詰められてる。我が家の警察官の二人に。」
翔は面白がって見ていた。
「わかった。あの彼女は健と一緒に病院に来ただけ。俺は健に彼女か?って聞いたら…」
「聞いたら?」
あかりがあいづちをいれた。
「今は友達だと答えたよ。彼女もうなづいたし…」
「口止めしてたの?」
麻子は健が渉に彼女の事を口止めして欲しいと頼んだのか聞いた。
「いいや、健は口止めはしなかったよ。」
「それなら、彼女にあった日におしえてくれなかったの!?」
あかりは渉に強く言った。
「忘れてた。…それにあかりにおしえてなんかあるのか?」
逆に渉に聞かれあかりは戸惑った。
「渉、あかり、やめなさい。ま、健に聞けばいいことだし。…渉、帰りましょう。沙織ちゃん、今日きてね。」
麻子はお勘定を支払った。
「ありがとうございました。」
麻子は礼を言うと渉と一緒に店を出た。
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