家族の時間
翔が家に帰った時には、準備が終わっていた。
「おかえりー、手を洗ってらっしゃい。」
麻子は声をかけた。
翔は手を洗い、直ぐに自分の席についた。
「それでは、衛、啓悟、高校卒業おめでとう!!」
健太がビールの入ったコップを高々と上げ、挨拶をした。
「おめでとう!」
他のみんなも声をかけた。
沙織と真吾と美奈子と由美子は初めてだった。
「翔君、楽しいね。」
「沙織ちゃんビックリしただろ?兄貴が中学卒業からこんな感じだった。真穂たちもビックリしてたよ。」
翔はお寿司を食べながら沙織に言った。
「翔君のお家は、昔からなかがいいね。」
沙織が言うと全員頷いた。
「真吾、ビックリして箸がな進んでないよ。」
麻子は箸が止まっている真吾に言った。
「病院の食事ばかりだから、ちょっとうれしくて…」
真吾はうれしくて笑った。
「お兄ちゃん。」
美奈子が真吾に唐揚げをわたした。
「食べよう、美味しいよ。」吾郎と由美子が笑った。
真吾が頷いた。
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