家族の時間
麻子からの電話が渉にかかってきた。
健が怪我した事、そのため翔のお店にお寿司を取りにいけない事を知らせてきた。
今月から衛と啓悟が動物病院にアルバイトに来ている。
「衛!帰るぞ!」
渉が叫んだ。
衛が奥の部屋から出て来た。
「お先に失礼します。」
「お疲れ様!衛君、あさってもお願いします。」
渉と衛の声に、看護士の加奈子(かなこ)が返事をした。
渉と衛は駐車場に向かった。
「啓悟と二人同じ事してるけど、別々の日だから気にならないか?」
「そりゃあ、気になるさ。でも、自分流にやるさ。」
そこへ五十嵐先生の双子の娘、沙樹と由樹が走ってきた。
「石橋先生、明日は田村先生の当番だから、遅番で昼までに来て下さい。」
由樹が渉に言った。
「明日は、啓悟がくるからよろしくね。」
衛は沙樹と由樹に言った。
「石橋先生は遅番でも、啓悟君には9時30分までに来てって衛君から言ってね。」
沙樹が衛に言った。
二人が車に乗り込むと沙樹と由樹が離れたところから手を振った。
渉が車を発車させた。
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