家族の時間
渉がでた後、少しして和宏が入ってきた。
「渉にあわなかったか?」
淳平は聞いたが、和宏は首を横に振った。
「予約してあったんですが…。」
「まだ、誰も来てないよ。」
翔が和宏に言った。
「翔も参加するか?」
「今日は、光の卒業式があったから家族で食事会だから駄目だ。衛、出来上がったぞ。」
翔が衛に綺麗に包んである寿司を渡した。
衛が受け取った。
「翔兄ちゃんはどうするの?」
衛は翔に聞いた。
「翔、今日は終わりにしていいぞ。渉君と翔君と一緒に帰るといい。」
親方の言葉に翔は
「ありがとうございます。」
と言うと頭を下げた。
「挨拶!!」
淳平が叫んだ。
「お先に失礼します。」
翔はそういうと奥へ行った。
「衛君、今度から遊びにきてね。」
薫が残された衛に言った。
衛は照れながら頷いた。
和宏はカウンター席に腰をおろした。
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