あくまで天使です。


「っふざけないでよ!」


あっけにとられていた千秋が、正気に戻り怒りに赤くなった顔で迫ってきた。


「なんでコロコロコロコロ男変えるの!?純粋な恋ってもんを知らないのあんたは!」


敬語すら使う余裕はないようだ。


「そんなんだったら可哀そうじゃないの!」


樹君のことを言っているのかな?


だったら千秋は、樹君を好きだったのか。と何となく合点がいった。


今よく思えば、千秋はよく校庭を横切る樹君を、よく見つめていた気がする。するだけかもしれない。


< 445 / 625 >

この作品をシェア

pagetop