あくまで天使です。


千秋の叫びに、優梨子は首を振る。


「………もういいよ?ちーちゃん」


憂いをおびえた瞳、だがどことなく厳しくなだめられ、千秋は泣きそうな顔になった。


「私、成島先輩が好きでした」


爆弾発言に少々驚いたが、余計な茶々入れず、じっと次の言葉を待った。


「チョコとか渡して頑張ったんですが………やっぱり振り向いてもらえなかったんですが、諦めれなくてこそこそ話しかけたりしていました」


そういえば。


前、樹君と二人で放課後学習をしていた時の休憩時間にそんな事を言っていたような気がする。あれは優梨子だったのか。


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