*虹色LOVERS*




大事な試験まで数日に迫って来た頃、
機嫌を悪くしてから音沙汰なかったヒナがケロッとした顔でうちにやってきた。


最近じゃ家の行き来なんて滅多にしないせいか、
おふくろが上機嫌で俺の部屋に通してきた。





いちお、受験生だぞ、俺の都合聞けよ。




「久しぶりー」



ノンキに現れたヒナは何故か制服だった。




「は?おまえ、学校行ってたん?」



手を休めて、机を背に椅子をくるっとまわした。





「まー暇だからねー。どうせなら、皆勤賞したいし」


「自由登校なのに?」



「いーでしょー!最後に思い出たくさん作りたいんだからー」




ぽすんっと断りもなく、ベッドに座る。




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