見えない恋形
第1章 桜(仮)
透き通った空
「………きれー」
私は校門で満開の花を見せている桜の木を見上げた。
バックには透き通った空。まさに、新学期にはもってこいの天気。
「眞白!!!」
大好きなのは人が私を呼ぶ。
私の1つ上の彼氏。
宮内大介。
「おはよ、大介。」
「おは。」
互いに挨拶を交わし、校舎へ向かう。
「あーあ、僕ももう中3かぁー。早いなー」
「大介、なんか親父くさいょ?」
「眞白も中3になったらわかるよ、この気持ち。」
こんな感じで楽しく話ながら、2階まで来てわかれた。
中3は3階で中2は2階…
わざわざ上にしなくてもいいじゃない、とかよく思ってしまう。