スターレディ物語
出会いと日常
九龍素~出逢い~
桜が蕾を着ける頃。
わたし晴留谷結葉の所属するスターファーストプロダクションも、五月に大型新人デビューを向かえて、一部では慌ただしくなり始めた。
「結ちゃん~。今日のご飯は、デミオムね!」
明るい茶色の髪で、毛先がクルクルッとしている男性。この人が、スターファーストプロダクションを設立した張本人。
「壱星類司社長。まだ仕事中ですが?」
「僕には関係ないよ~。それにあと少しで定時だからね!結ちゃんに連絡しておかないと、結ちゃんのご飯に間に合わないし?」
壱星類司社長は、わたしを椅子ごと後ろから抱き締めて、うなじに唇を寄せる。
「今日は定時に上がれるから、駐車場でね?」
「分かりました」
壱星類司社長は、改めてわたしの唇に軽く唇で触れて、総務室を出て行った。
入れ違いに、壱星類司社長の妹さんの一人、倫子室長がジュースを片手に入ってきた。
「社長、毎日よく来るよね。家でも一緒なのに」
「明日は出張みたいで。寂しいみたいですよ」
わたしが書類をまとめながら言うと、倫子室長は、苦笑した。
「はれちゃんもよく付き合えるね。我が兄ながら、どこがいいの?」
わたしは微かに口元を緩めた。
「全部、ですよ」
「はぁ~。はれちゃんも変わってるよ~。勿体ないな~」
倫子室長は、自分の席に戻って行く。
わたしは、夜勤の人の書類をまとめつつ、引き継ぎ用の箱に入れて行く。
夜勤の人がやってきて、夜にあるアーティストの仕事を簡単に説明していく。
「……では、いつものようにお願いします」
「はい。お疲れさまです」
わたしは、更衣室に向かい、着替え始めた。
わたし晴留谷結葉の所属するスターファーストプロダクションも、五月に大型新人デビューを向かえて、一部では慌ただしくなり始めた。
「結ちゃん~。今日のご飯は、デミオムね!」
明るい茶色の髪で、毛先がクルクルッとしている男性。この人が、スターファーストプロダクションを設立した張本人。
「壱星類司社長。まだ仕事中ですが?」
「僕には関係ないよ~。それにあと少しで定時だからね!結ちゃんに連絡しておかないと、結ちゃんのご飯に間に合わないし?」
壱星類司社長は、わたしを椅子ごと後ろから抱き締めて、うなじに唇を寄せる。
「今日は定時に上がれるから、駐車場でね?」
「分かりました」
壱星類司社長は、改めてわたしの唇に軽く唇で触れて、総務室を出て行った。
入れ違いに、壱星類司社長の妹さんの一人、倫子室長がジュースを片手に入ってきた。
「社長、毎日よく来るよね。家でも一緒なのに」
「明日は出張みたいで。寂しいみたいですよ」
わたしが書類をまとめながら言うと、倫子室長は、苦笑した。
「はれちゃんもよく付き合えるね。我が兄ながら、どこがいいの?」
わたしは微かに口元を緩めた。
「全部、ですよ」
「はぁ~。はれちゃんも変わってるよ~。勿体ないな~」
倫子室長は、自分の席に戻って行く。
わたしは、夜勤の人の書類をまとめつつ、引き継ぎ用の箱に入れて行く。
夜勤の人がやってきて、夜にあるアーティストの仕事を簡単に説明していく。
「……では、いつものようにお願いします」
「はい。お疲れさまです」
わたしは、更衣室に向かい、着替え始めた。