最強で最高な恋の物語。略して「最恋」〜サイコイ〜
#1
「図書室」
―――――――
「お疲れ様でしたー!!」
「先生さようならーっ!」
「失礼しまーすっ」
―――――――様々な生徒の声が響き渡り、
やっと静まり返る図書室。
古びた本に囲まれる図書室内。オレンジ色の陽の光が
ブラインドの間から遠慮がちにそっと差す
優しく温かい太陽の匂いと
古く少し埃っぽい本の匂いが
混ざる、
この何とも言えない匂いが
とても安心出来て好きだ。
外からは部活動生の掛け声が聞こえる。
「ふぅ・・
それじゃ先生、私も帰りますっ!!」
「はあい。じゃあ、美架ちゃん、気をつけるのよ?」
「はいっ!!」
そう言って元気よく返事をしたのは、
この物語の主人公であるあたし、
尊堂美架(ソンドウ ミカ)
「・・・一緒に帰りましょうか!」
待ち構えたように
そう声をかけてくれたのは
私の好きな人である・・
一つ年下の男の子、
海瀬愁太(カイセ シュウタ)
なんの変哲もないというか
ただ、仲の良い先輩後輩ではあるが
先輩後輩とは思えないような
幼い絡みがあるのがこの二人の特徴...(笑)