アリスと子ヤギ達〜食べ過ぎは…〜[企画・もしアリス]
それを聞いて、溢れ出そうな涙を拭った姉は、

「馬鹿ね…、お母さんも私も、アリスが元気なら…。あなたが目を覚まさない間、そう思ったよ…。」

と、言って立ち上がると、

「さあ、少し寝なさい…。」

と、アリスに寝るようにすすめ、部屋を出ようとしたのだが、何かを思いだし、アリスの枕元に戻った。

首を傾げるアリスは、姉から、

「いくら、街で住み込みで働いているからって、お父さんを忘れちゃ、ダメよ。」

と、微笑まれ、

「アハッ、そうだよね。お父さんには内緒だよ。」

と、舌を出した後、

「おやすみなさい。」

と、目を閉じたのだった。
< 122 / 125 >

この作品をシェア

pagetop