アリスと子ヤギ達〜食べ過ぎは…〜[企画・もしアリス]
そんな私をしばらく見ていたお母さんヤギは、

「あなたの言う通りだとすると、ちょっと心配ね。森へ迎えに行かないとね…。着いてきてくれる?」

と、私の肩に手を置いた。

「う゛ん…。」

と、私は、頷いた後、

「ありがどう゛…ごれ…。」

と、ハンカチを返そうとした。

すると、お母さんヤギは、

「いいわ、あげる。」

と、なぜか低いトーンで言った後、

「さあ、武器を持って森に行きましょう。あなたは、その包丁を使いなさい…信じてあげる。」

と、テーブルを離れて行った。

そこで私も、ハンカチをスカートのポケットにしまい、テーブルの包丁を掴んだのでした。
< 48 / 125 >

この作品をシェア

pagetop