青い月の夜に
不安
翌日の夜8時45分。
私は待ち合わせのバーに待ち合わせより一足早くやって来た。
ドアを開けて中に入ると、休日の夜の割に店内は空いている。
どうしたらいいかわからずキョロキョロと辺りを見回していると、私に気がついた浩介さんが手招きをした。
その手に導かれるように、カウンターに座ると知った顔に安堵する。
「ハルキの彼女だよね。確か真子ちゃん」
そう言って目を細めて微笑んだ浩介さんに私は頷く。
「ハルキと待ち合わせ?あいつ、まだ来てないみたいだけど」