青い月の夜に


私も俯いて下唇を噛み締めていた。



ハルキは副人格……。




ハルキは類さんって元の人格から生まれたもう一つの人格。




副人格はそのままで居続けることは難しい。





「でも、もう必要無いみたいだ……」





ハルキのその言葉が何を意味しているのかは、簡単に想像できた。




「類は、真子を好きになった。感情を持った……傷つくことを恐れなくった。その証拠に“俺”でいられる時間が短くなってきてる」




言わないで……




続きは聞きたくない。




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