青い月の夜に


私だけじゃない。




浩介さんも感じている。




「今日来るって聞いて安心したよ」




そう言って微笑む浩介さんに胸が痛む。




だって、ハルキは消えてしまうんだもん。




浩介さんの勘は当たっている。




だけど、ハルキが言わないことを私が言うことは出来ない。




ごめんなさい、浩介さん。




私はずっと俯いていることしかできなかった。



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