青い月の夜に


「真子、行くぞ」




私がボーっとしていると、急に腕を掴まれる。




その勢いでハルキにつられて立ち上がる。




「え、ちょ、どこに!?」




いきなりの事に慌ててハルキを見上げる。




すると、ハルキは私の腕を掴んでいる方とは逆の手に持っていたカギを見せる。




「何のカギ?」




「浩介に借りた」




私の答えには答えず、浩介さんに手を振ると店の中を横切って行く。



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