青い月の夜に
「ほら、平気だったろ?」
ヘルメットを外しながら、ハルキがブイサインと笑顔を向ける。
「内心ヒヤヒヤしたよ」
私はハルキのブイサインをパシッと叩く。
免許はあるけど類さんのだし、ハルキに適用されるのか微妙な所だし……。
そんなことを考えていると、ハルキが私のヘルメットを外してくれる。
「結果良ければすべて良しなんだよ」
そう言ってベーっと舌を突き出すと、くるりと身をひるがえすと海岸向かって走り出した。
「あ、ちょっと!待ってよ!」
私も慌ててハルキの後を追って海岸に向かった。