青い月の夜に


「ちょっと、ひどい!」




私もハルキに向かって海水を蹴りあげて水しぶきをたてる。




思いっきり顔に掛って、ハルキが顔を引き攣らせる。




「……」




無言のまま、そっぽを向いてしまったハルキ。




怒らせた……?




不意に不安になって、そっと近づく。




「よっしゃ、捕まえた!」




その瞬間、ハルキの腕が私の体に回り、捕まった。



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