青い月の夜に
「真子と出会って好きになって、その頃類はますます自分の殻に籠ってて、もう絶対に消えるのは俺じゃないって思ってた」
ハルキの腕の力が増す。
痛いくらいに抱きしめられる。
その腕は震えていた。
「でも、類が真子を好きになって変わって行くのを感じた。逃げなくなった。あいつ、強くなっていってさ」
“だから、類を認めた”
小さく小さくハルキが呟いた。
「それに、同じ女を好きになってやっぱり俺と類は繋がってるんだって……。結局俺はあいつの一部なんだって痛感した」