青い月の夜に
「それはお前の舌がお子様だからだ」
まずいとばかりに舌を出すハルキに私の前にオレンジジュースを置きながら浩介さんが答える。
「やっぱいつもの」
カクテルのグラスを押し、浩介さんに告げる。
はいはい、と答えた浩介さんは笑いを堪えている。
そして、あっという間の動作でハルキの前にコーラのグラスを置いた。
私はそれを横目で見ながら少しむくれていた。
だって、誕生日って大事な日でしょ?
「ちゃんと教えてほしかった……」