青い月の夜に
しばらくしてジュースを飲みほすと、私達は店を出ることにした。
「交際記念だから今日のお代はいいよ」
浩介さんが笑顔で私達にだけ聞こえるように小声で言った。
「サンキュ」
ハルキはそれだけ言うと早々に立ち上がって歩き出した。
私も慌てて立ち上がると浩介さんに頭を下げてハルキの後に続いた。
横に並ぶとハルキが私の手を握る。
ハルキを見上げると微笑んでいる。
私も笑顔を向けると2人で月明かりの下、帰り道を歩き出した。