青い月の夜に
教室に着くと、奈菜がカバンからお菓子の箱を出すと私に差しだした。
「はい、真子にお土産」
「ありがとう。ハワイどうだった?」
奈菜は連休になると毎回家族で海外旅行に行く。
羨ましいと同時に、休みの間遊べないのが寂しかった。
楽しそうにハワイの思い出話を語る奈菜を笑顔で見つめる。
「真子は夏休みどうだった?」
一通り話した後、奈菜が首を傾げて私に話を振る。
私は奈菜に顔を寄せて小声で囁く。