青い月の夜に
彼の足元に転がっている3人を見て、青ざめて何度も頷いた。
それもまた彼のツボに入ったみたいだ。
それから彼について近くの公園のベンチに腰を下ろした。
この人について来てよかったのか少し不安になったけど、その笑顔を見ていると不思議と肩の力が抜けた。
「ってかさ、俺が何かするように見える?」
ベンチの横の自販機に向かいながら彼は言う。
「い、いえ!あの時は気が動転してて」
慌てて一生懸命否定する。
ケンカなんて初めて見たし、あの時は本当に怖かったんだ……。