青い月の夜に
バランス
秋めいてきた空にいくつも白い雲が漂う。
部屋の窓から空を仰いでため息をこぼす。
昨日はなかなか寝付けなかった。
どうしようもない不安に苛まれて……。
ハルキはいなくならないのに。
そんなことわかっているのに、心の底に不安が残っている。
もう一つため息を吐いてベッドから起き出した。
枕元の時計に手を伸ばすと針は朝の7時を示している。
休みの日にこんなに早く目覚めるなんて、私にしては珍しい。