青い月の夜に


「僕ね、人が苦手なんだ。だからいつも一人」




そう言うと類さんは寂しそうに笑った。




その横顔に胸が締め付けられる。




「家族の人は……?」




その質問に類さんは哀しみの混じった瞳を私に向ける。




「家族はいないんだ」




「ご、ごめんなさい……私……」




その答えに悪い事を聞いてしまったと思い、私は口を押さえる。




「謝らないで。もう気にしてないから」



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