青い月の夜に
その笑顔を見ていると、悩みも消えてしまうような気がした。
ただ、悩みの元のハルキと同じ顔なのがもどかしいけれど……。
本当にハルキに似ている……。
そう思って類さんの顔を見つめていると類さんが不思議そうに首を傾げる。
「どうしたの?」
「あ、いえ、何でもないんです」
慌てて両手を振る私に類さんは微笑みかける。
「何かあったらいつでも言って。悩みでもなんでも」
そう言って、類さんは私の頭を撫でた。