青い月の夜に


「ありがとうございます」




頭を下げてお礼を言うと、私は思い切って口を開いた。




「あの、類さんに会ってもらいたい人がいるんです」




「……どんな人?」




少し間があって、類さんが問い返す。




「類さんに似ている人です」




そう言うと類さんは「あぁ」と頷いた。




「初めて僕に会った時に間違えた人だね」




その言葉に私は小さく頷いた。



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