キャンドルをきみと
一通り発表が終わると、
ご挨拶も兼ねて
自分達の配属先に顔見せに行くことに。
マーケティング事業部のドアの前までくると
貴大くんが手を差し出してきた。
「楓ちゃん、これからよろしく。」
「こちらこそ。
頼りにしてるよ。」
そう言って笑顔で握りかえす。
………………
……ん?
手を離してくれる気配がないんだけど?
「楓ちゃん、
俺、楓ちゃんと同じとこでマジうれしー。
仲良くやっていこうね。」
「う…うん。
それよりさ、手……」
通り過ぎる人の視線がつらくて
離してって言おうとしたその時
「おーい、通路でいちゃつきは禁止だぞー。」
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