Happy☆婚活

　新菜は友達が少ない。少ないというよりは、今遊べる友達がゼロに等しいのだ。みんな結婚して子供もいて忙しい生活。寂しくなんてないし、私には私の生活があるんだと新菜は自身に言い聞かせている。でもたまにわからなくなる。何故、自分はこんなに婚活に励んでいるのか・・。
　結婚に焦っているわけではない。でも結婚という安心感が欲しい。
　ひとりで旅行に行けば、誰に気を使うこともなく自由気ままに過ごせて良い。子育てに忙しい友達とはたまにあってお茶したり、メールで近況報告しあったり、そのくらいの距離感がちょうど良いと新菜は最近思っていた。
　‘男なんて星の数ほどいる。焦らなくたって私だっていつか素敵な人と巡り会って結婚するんだ。できるんだ。’そう思っているのに何故だろう。気がつくと会社のパソコンでも家に帰っても、挙句の果てにはあの満員の通勤電車の中でも婚活パーティーのスケジュールをチェックしてしまう。