桐谷先輩が好きなんですが!!
“今日も桐谷先輩に会えますように。”
そう願ってから、家を出るのがいつしか私の日課になっていた。
「いってきまーす」
家を出て、スキップしながら歩いていると、道端に小さなお花があった。
なんだか花が凛々しく見えて、私は思わず顔の筋肉が緩む。
「お前なに、ニヤついてんの?」
そう、後ろから声がする。
「…げっ」
「げ、じゃねーよ!なに嫌な顔してんだよ」
朝から会いたくもない人間に出会ってしまい、私のテンション右肩下がり。
「べーつに」
そう言い残して、スタスタ歩く。