未定


……―
――――――
―――――――――


それが、この有り様だ。


「ねぇ……、」

「……なに」

「今、彼氏いないの?」
「いてもいなくても関係ないでしょ?」

「いないんでしょ?」

「……うるさいわね」



「……やった、じゃあ、脈あり?」

「あんたなんか、もう、いらないわ」

「………わお、ヒド」


相変わらずの彼は本当に呆れるくらい、口説き上手だ。

少し寂しそうな顔をした彼にざわめく胸をおさえて、

「……アンタのしたこと、忘れてないからね」


そう言えば、

「……そっか」

また、捨てられた子犬みたいな顔をして笑った。
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